2013年8月28日水曜日

2013夏 埼玉奨学生合宿


埼玉民医連の奨学生合宿を817日と18日に行いました。県内に医学部が少なく、県外に通う学生が多いので、人数が集まるのはなかなかできない埼玉ですが、夏休みということもあり奨学生以外の参加もあり、9人の医学生がつどいました☆★

 

 

今回の合宿のテーマは埼玉の医療事情を学ぶ

ということで、去年は沢内村へ遠出しましたが、今年は県内です。

場所は埼玉協同病院および小児医療センター周辺です。

「ちかーい。遠くに行きたかった。」とは言わせないぞ!と意気込んで実行しました。

たっぷり時間をかけて、ドクター達にも意見を聞きながら企画した合宿です。

 

初日、午前。

まずは、医療生協さいたまの組合員理事さんを講師に 手打ちうどん作り をしました。

高校生と交流しようと計画しましたが、受験生は忙しく残念ながら参加がありませんでした。

が、学生たちからは「楽しかった。」「今度はそば打ちとかやりますか?」「うどんが打てる医者っていいですね」なんて感想がありました。

なかなかおいしいうどんができて、医師、担当職員も絶賛でした。
 

 

午後は学習です。

埼玉協同病院 院長とDr.Yのお話「埼玉の医療事情+α」です。

院長からは、さまざまなデータをもとに、埼玉県内の医療機関は急速な高齢化の進行や、30年以上も医師数が全国最下位という厳しい環境の中で地域を支えていることを学びました。

Dr.Yは、現場で関わった事例を通して、患者・家族の生活背景を把握して治療に取り組む大切さ、医師のやりがいについて話しました。

 

「身近な埼玉の事情について知らないことが沢山あって、もっと地元を知ろうと思いました。」 

「埼玉の医療はどうすればよくなるのか、たくさん考えさせられました。」

 

との感想がありました。

このほかにも、34つどいの報告や、東北FWへ行った学生の報告、翌日の学習項目についての予習などがありました。






勉強の後は、夕食も兼ねて交流会をしました。

Dr.IDr.Mも参加してくれました!
 
 

 

 

2日目は、さいたま市岩槻区の埼玉県立小児医療センター(最寄駅は蓮田)のさいたま新都心への移転問題について考えました。

出産時に障害を持ち小児医療センター通院中の5歳のお子さんとお母さん、存続を求める家族の会で運動を進める祖母、その運動を支える地域住民の方たちと交流しました。

 

「患者・家族は、生活の中心が小児医療センターにあり、移転計画は家族の生活を視野に入れていないと思いました。」

「新都心にも病院を作って、蓮田も残すことができれば、本当は一番良いという言葉が印象的で、根本的な医師不足や医療費の問題が浮き彫りになった気がしました。」

 

との感想がありました。

存続を求める家族会ホームページはこちらhttp://shyouniiryou-kazokukai.jimdo.com/

 

合宿は2日目、午前中で終了です

お昼を食べて解散しました。



 

埼玉出身であったり出身校が埼玉であったりする学生も、埼玉を知っているようで知らないことがあったようです。

自分の慣れ親しんだ地域の医療もふくめた全体を見つめなおし、自分自身は何ができるのか模索するきっかけとなればいいかなと思います。

 

投稿者 担当T

2013年8月19日月曜日

34つどい。2日目~


1日目は夜遅くまで起きていましたがみんなちゃんと起きました。



2日目タイムテーブル

7:00~ 朝食

9:00~ 全体会

9:30~ 分科会

10テーマのうち2つ選んで参加しました。

      1.終末期医療とスピリチュアルケア

2.患者さんとのコミュニケーション講座

3.終末期のケア~看護の実践から~

4.終末期にかかわる介護職の実践と課題

5.在宅における看取り

6.ALS患者さんの看取り

7.MSWからの現場の事例報告

8.延命治療と医療倫理

9.終末期医療と社会保障制度

10.医学生の学んだ終末期医療

 


MSWからの現場の事例報告


延命治療と医療倫理

12:30~ 昼食

14:00~ ケースカンファ&発表

班ごとに1つの症例についてカンファ

    大腸がん(Keyword:治療拒否、スピリチュアル、アルコール、仕事)

    進行認知症(Keyword:精神疾患発達障害、食事摂取困難、家族からの支え、意思の疎通)

     卵巣がん(Keyword:告知、夫へのサポート、子どもの今後の生活)

    食道がん(Keyword:治療の選択、生活のサポート、家族や地域のつながり)

     ALS(Keyword:妻の疲れ、娘のサポート、娘の家族)

臨床倫理の4分割法(MPQC)を用いてカンファ

     M:医学的適応→P:患者の意向→C:周囲の状況→Q:QOL





各グループごとにまとめた情報、治療法や対処法を発表しました。
1年生からは「難しかったです。でも、同じグループの医師の方が
用語の説明やアドバイスをくれたので何とかついていくことができました。
楽しかったです。」との感想がありました。
 

17:30~ 奨学生活動交流

     ポスターセッション方式で全国各地の奨学生活動の報告を聞きました。

     優秀演題は1位青森、2位福島、3位福井 でした。



各県、個性的なデザインのポスターでした。
お土産も用意されていてご当地の味も楽しめました。
各県の活動を参考に埼玉ではどんな活動ができるかを
改めて考えていければと思います。
 

19:00~ 夕食

21:00~ 大交流会

     東軍と西軍に分かれて知識バトル。計算問題や絵しりとり、マッチ棒問題などなど。

気づいたら23時半を回っておりました。

終了後も会場に残り語らう学生たち…2時頃まで語らいは続きました。


知識バトルなので医学生魂に火が付いたのか真剣に取り組んでいました。
しかし、「楽しかった。」とのこと。さすがです。
 
 

 3日目朝もしっかりと起き、朝食も食べました。いよいよ最終日です。

3日目タイムテーブル

7:00~ 朝食

9:00~ まとめ企画
     5年生企画、6年生企画の発表がありました。
     高学年になると学年ごとに学習をしたり、
     事前講演会を開いたりなどして学びを深めます。
     6年生はおそろいのスクラブを着ていました。
     医学生活動をひっぱってきた6年生の後輩に向けたメッセージはとても印象的でした。
 
 
11:30~ 閉会式



最後にみんなで記念撮影です。
学生の参加は130人ほど。
みんなおつかれさまでした。
 

12:30  終了・解散

 

 

3日間ホテル内で過ごしましたが、お土産はしっかり買おうと豊橋駅の売店に参加者が殺到。
平日のお昼にまさかの大混雑で、お店の方が大奮闘されていました。感謝です。
とってもタイトなスケジュールでしたが、充実した学習ができた3日間だったと思います。
学生と一緒に職員も学べましたし、楽しかったです。
また、来年のつどい、35つどいにむけた実行委員会が1月から始まります。
つどい参加経験のある学生はぜひ、実行委員事務局を担ってほしいですね。
 
っとその前に、34つどいの振り返りがあります。
34つどい第6回実行委員会は10月26-27日です。
 今回参加した学生はぜひご参加を!
 
担当:T

34つどい参加報告。1にちめ。



85()7()に『34回 民医連の医療と研修を考える医学生のつどい』が愛知県 ロワジールホテル豊橋で開催されました。略して34つどいです。

学生3人と職員2人で参加してきましたので報告です。

 

まず、34つどいとは。

34つどいに向けて実行委員会が1月から本番直前の間に5回行われ、今回のメインテーマは『終末期医療』に決まりました。「最後まで自分らしく生きる。人生に寄り添う医療とは…」ということを本番で学ぼうと準備されてきました。講演会や分科会、交流会、全国の奨学生活動交流を聞くなど様々な企画があり、参加者全員が受動的ではなく主体的な目的をもって参加することが前提です。

 

以下、タイムテーブルと概要です。

85日はAM1000に東京駅集合。新幹線(ひかり)で豊橋へ。

ホテルの近くでご飯を食べて、いざ、本番。

 

1日目タイムテーブル
   それぞれ割り当てられたグループがあり埼玉からの参加者もバラバラでグループに入ります。今回は24班。各班12人ほどで学生、助言者(医師、看護師、MSW、事務etc…)、共同組織の方(生協や友の会などの組合員さん)で構成されています。ほかにも学生担当職員班が10班ほどありました。
 
14:00~ 開会式

     開会のあいさつ。埼玉協同病院のドクターが医学生にメッセージ「愛知のB級グルメはカレーうどん。食べよう!」

    基調報告。1回実行委員会から本番に向けて何を準備してきたのかの報告です。

    つどい宣言。

 活背景にひそむ社会問題を学習することで、民医連医療と綱領の実践、およびその課題を学び、自分は何をしていけるのかを模索できる。地域に根差した医療実践を学ぶことで、自分の地域の問題にも目を向けられるようになる。多種多様な人々と出会い、語り合うことで、コミュニケーション能力を伸ばせる。新たな発見を通して問題意識が高まり学ぶモチベーションを向上させる。奨学生活動を交流することで、お互いの地域の奨学生活動を高めることができる……などなど。

     つどい目標。34つどいに参加し学ぶことについて自分なりの獲得目標を設定しよう。

 

15:30~ 学習講演 講師:和田浄史 先生(川崎協同病院 外科)

     『患者に寄りそうこと‐エンドオブライフケアと民医連の医療‐

      川崎協同病院の実践から「寄り添うこと」の意味を学びました。

終末期は病状の進行が速く、患者の要望に応えることについてタイミングを逃してはならない。

たとえ無理難題と思える要望があったとしても、決してタブーにしない。

できるかぎりのことを全力で実践するスタッフたちがいて、

患者に応えることで治療につながることがたくさんある。

医療者の独断ではいけない。患者の言いなりでもない。自分の土俵に引き込むのではなく、

相手の土俵に入るのでもなく、新しい土俵を相手とつくろう。

そのためには、患者やその家族の気持ちを知ることが大切。

目標を変更する勇気を持とう。真実を共有しよう。気持ちを伝えあおう。

 

 

 

17:30~ SGD(スモールグループディスカッション)
19:30~ 夕食
21:00~ 交流会 グループごとに交流。学年ごとに交流。など23時頃まで楽しみました。
 
 
1日目はこんな感じです。
ちょっと長いので、2日目以降は次の投稿で。
担当:T