2012年12月29日土曜日

奨学生交流集会に学生39人が参加!

 12月26日(水)から27日(木)の2日間、越谷市内の研修施設「セミナーガーデン」で、第19回奨学生交流集会が行われ、学生39人、職員28人と医療生協理事1人の合計68人が参加しました。参加学生の職種内訳は、医学生5人、薬学生2人、理学療法学生2人、看学生30人でした。
和泉桂子先生を囲んでの記念撮影
 毎回、学習テーマを決めて学び考える奨学生交流集会。
 今年は「『食の安全』から考える医療者の役割~大丈夫?あなたの食事!? どう守る?患者と家族!!~」というテーマについて、4つのステップにそって、7班に分かれた班で学習と討論を進めるという企画で行いました。
 ステップ①は、食の安全をめぐる現状や問題点を知る企画です。26日の午前中に、家庭栄養研究会顧問の蓮尾隆子さんを講師にお招きして、「『食の安全・安心』を考える~食の安全・安心を脅かす不安定な食糧基盤&放射性物質汚染と内部被ばく~」の講演を聞き、SGD(スモール・グループ・ディスカッション)を行って学生同士の感想交流を行いました。
 ステップ②は、26日午後に行ったフィールドワークです。
 各班の学生が、4コースに分かれて食の安全に関わる現場を見学しました。
 Aコースは埼玉協同病院の給食部門(食養科)、Bコースは農業生産者、Cコースは食品や商品の安全性を検査する検査センター、Dコースは、放射性物質汚染のホットスポットになってしまった三郷市の「三郷のこどもを放射線から守る連絡会」です。
 その後のSGDでは、現場に行って見聞きした体験や実態を各班に戻って報告を行いました。
 ステップ③では、27日午前中に、食と医療との関わりや医療者の役割を考える学習講演とSGDを行いました。講師として、埼玉協同病院・小児科部長の和泉桂子先生から「小児科における食の重要性~栄養相談と食物アレルギー~」についてのお話を聞きました。
 ステップ④は、各班での学びをまとめるグループワークです。2日間で学べたことを各班で模造紙にまとめながら、「食の安全のための提案・提言」を作るという作業を行いました。
 そして、全体会で7つの班から発表を行って、学びを交流しました。 
 交流集会では、学習だけでなく楽しく交流する企画もあります。26日夜の夕食交流会には、学生たちの先輩である埼玉協同病院の若手看護師たちも合流し、ロシアンルーレットゲームやビンゴゲームなどで、楽しく交流しました。
 「すごく楽しく交流でき、たくさんのことが学べました!」「他職種の学生とこんなに話せたことは初めてです。多職種参加型のチーム医療を感じることができました!」「夜の交流会で先輩職員とたくさん話せて楽しかったです!」「来年を楽しみにしています!」などなど…参加学生から感想をもらいました。
 事前準備が進まず大変でしたが、実行委員会で企画づくりを進めた学生、助言者として協力してくれた職員、フィールドワークを受け入れてくださった方々など、多くの方たちの協力で良い企画ができたかなぁ…と思っています。来年はもっと良い奨学生交流集会にしていきましょう!
 (学習講演やフィールドワークなどの内容は、来年に紹介します。お楽しみに!!) 
(担当:T・H)

2012年11月21日水曜日

奨学金制度説明会のお知らせ

どうもこんにちわ。随分寒くなってきました。体調を崩す人も増えてきています。
お腹をだして寝ないように。気を付けてくださいませ。


いつになく真剣な表情ですが、
アフリカで古くから伝わるゲームをしているところです。
(S医科大学学生センターにて A,A)
埼玉民医連で、奨学金制度説明会を開催します。
12月より毎月行いますので、関心のある方は
この機会に是非お越しください。

2012 奨学金制度説明会

日程  12/1  1/5  2/2  3/2  4/6  
時間   10:30~12:00
    (毎月第一週目土曜日)

内容:奨学金制度説明
    ・病院案内・奨学生活動報告
会場:埼玉協同病院 医局

お申込み・お問い合わせは・・・・
・埼玉民医連本部医師医学センター
Tel:048-296-9141   E-mail     gakusei@mcp-saitama.or.jp


2012年11月14日水曜日

11/10受験生の模擬面接企画で医学生がアドバイス!


 11月10日(土)午後に行われた「模擬面接と交流会」に、15人の受験生が参加しました。2年ぶりの企画でしたが、たくさんの申込みをいただきました。
 
 面接官は、医師と看護長または事務長の2人が務めました。受験生たちは、学校で行う模擬面接とは違った緊張感をもって面接に臨んでいました。面接後は、面接官より受験生たちにアドバイス。良かったこと、気になったことなどが助言されました。
 
  この企画では、現役医学生による受験生との交流会も行われました。
 4人の医学生が「サポーター」として参加して、受験生たちに医学部受験や面接体験などのアドバイスをしてくれました。
 そのほとんどは、高校生時代に私たちの病院・診療所で行った一日医師体験企画に参加経験があり、見事に医学部に合格した学生たちです。
 奨学生はもちろんですが、奨学生でない学生も医師を目指す受験生を応援しようと快く「サポーター」を引き受けてくれました。

 自分が受験した大学の試験の様子、苦手科目の対策、小論文の対策…などなど、それぞれの受験体験について紹介しながら、医学生たちは受験生の質問に丁寧に答えています。

 また、用事が重なって企画に来れなかった医学生も、模擬面接体験や小論文対策などの受験アドバイスのメッセージを寄せてくれました。 
 
 未来の後輩たちにも、とても親切だった医学生のみなさんに感謝!


(担当:T・H)

2012年11月8日木曜日

医学生のつどい第6回実行委員会(10/27-28@大阪)

 第33回民医連の医療と研修を考える医学生のつどいをふりかえる第6回実行委員会が1027日から28日に大阪で行われました。全国から56人の医学生が参加し、埼玉からも実行委員を務めた2年生2人が参加しています。

 会議では、今年のつどいのテーマとなった「原発問題から医療と生活を考える~医学生が本気出して考えたらどうなる!?~」について、「学ぶ・楽しむ・考える」3本柱の目標からふりかえりを行いました。
 事務局が作成した「総括案」に対するSGD(スモールグループディスカッション)を行い、出された意見について深夜まで話し合って「修正案」を完成させた事務局の努力に頭が下がります。
 来年の医学生のつどいは、更に「学ぶ・楽しむ・考える」ことができる企画になると思いました。

 今回とても楽しみだったことは、国会でもっとも原子力問題に詳しい専門家を招いての学習講演でした。その内容を紹介します。   

 

学習講演 「福島原発事故の検証とこれからのエネルギー政策」


衆議院の吉井英勝議員を講師に学習講演が行われました。
吉井議員は、京都大学工学部原子核工学科を卒業した専門家であり、原発の安全性をめぐる問題を国会質問で幾度となく取り上げ、最も原子力問題に精通している国会議員と言われる方です。
講演では、16万人を超える避難者たちが未だに故郷に帰れないこと、技術的にも放射性物質が拡散しない「冷温停止」と言えないこと、汚染地域の回復に途方もない時間を要することなど、「福島原発事故はまだ続いている」ことを学びました。
また、事故は「想定外」の地震・津波で起こったものではなく、利益優先で住民の安全を顧みなかった東京電力と、行政指導を怠ってきた歴代政府による「人災」であることが豊富な資料から明らかにされました。
その背景には「原発利益協同体」と呼ばれる電力会社・原発メーカー・ゼネコン・メガバンクなど財界中枢の大企業が、政党・官僚・研究者・マスコミ・地方自治体を取り込んできた構図があると明らかにされました。

学生たちは、SGDを行って、講演に対する疑問や今後の原発・エネルギー政策提言を考えました。「原発の是非を問う国民投票を実施」、「日本政府は問題解決能力がないのでアメリカの州になったら…」「想定外禁止法を作ったら…」「どうしたら再生可能エネルギーに転換できる?」「原発利益協同体に製造者責任法を適用すべき」などなど…。様々な疑問・提案について吉井議員は一つひとつ丁寧に答えてくれました。

一番印象に残ったのは、「原子力を学んだ理由は? 原子力の研究者だったのに、なぜ原発に反対する立場になったのか?」という質問への吉井議員の回答です。吉井議員は、湯川秀樹博士がノーベル賞を受けた時期だったので原子力を平和に活かす研究をしたい思ったこと、研究を重ねる中で安全軽視の原発開発や軍事優先の実態を知り、科学者・技術者のもつべき社会的責任から原発問題を追及していると答えました。国民の生命や健康に関わる科学者になる医学生にとって、大切な姿勢を学べたと思いました。

原発問題を考えた今年の医学生のつどいの締めくくりにふさわしい充実した講演でした。
こんな医学生のつどいにぜひ参加してみませんか!

(担当T・H)

奨学生交流集会 第3回実行委員会

第19回奨学生交流集会の第3回実行委員会が1020日に開かれ、看護学生20人と医学生1人が参加しました。今年の交流集会は、「食の安全」をテーマに1226()27()に越谷セミナーガーデンで行います。
実行委員会では、埼玉協同病院の多喜淳夫管理栄養士を講師に「食の安全」について学習し、5班に分かれて講演やフィールドワークの内容について、意見を出し合いました。
会議の様子を簡単に紹介します。

交流集会でどんなことを学びたいか?
      添加物の人体に及ぼす影響。日本での許可・不許可の実態とTPP加盟の影響。
      遺伝子組み換え食品。
      水俣病の申請受理者が少ない理由。
      食事とアレルギー、発症の仕組み、妊娠中の食べ物の影響など。
      放射能汚染と食の安全、食材の汚染実態、除染のための食材別の調理方法。
      被災者の食の実態。病気をもった人への配慮は?
      さいたまコープ(利用者)の食の安全の取り組み。


食の安全とは!?
 食品本来の作用以外に健康に有害な作用を及ぼさないこと!

(多喜管理栄養士による学習会の要旨)

食の安全とは、食品本来の作用以外に、健康に有害な作用を及ぼさないこと。食文化や食べ物の食べ方のこと。食の安全を脅かすものは、①薬物・化学物質、②細菌、③生活習慣の3つの分類で捉えることができる。
さて、肥満症、水俣病、食品の放射能汚染、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)は、①②③のどの分類に当てはまる思いますか?

「水俣病の原因」、「食品の放射能汚染」、「TPP加盟したら」という3つの問題について紹介。

埼玉協同病院での安全への取り組みについて、調理方法と食材の点から紹介。
調理方法として「ニュークックチル方式」を導入している。調理後に冷凍保管したものを加熱して盛りつけるクックチルではなく、冷たい状態で盛り付けて保管し、配膳の1時間前に再加熱して食事を提供する。中毒菌の繁殖しやすい温度(約40℃)を避け、温采は温かく、冷采は冷たく提供できる。季節や行事を大切にした献立を月1回以上実施している。
食材への取り組みとして、低農薬のお米や無添加パンなど、出来る限り安全性の確認された食材を使用している。料理は手作りにこだわって冷凍食品は扱っていない。

(担当:T・H)
 

2012年10月19日金曜日

奨学生交流集会の実行委員会を明日20日(土)に開催!

 第19回奨学生交流集会の第3回実行委員会を10月20日(土)午後にふれあい会館で開催します。


多喜管理栄養士

 今年の交流集会のテーマは、前回9月の実行委員会で「食の安全」とすることになりました。
 今回の実行委員会では、埼玉協同病院食養科の管理栄養士の多喜淳夫さんを講師にミニ学習会を行います。

 午前10時から行われる看護奨学生の企画「ヘルスケアゼミ」から続いてに30人以上の看護学生と一緒で学習する予定なので、賑やかになりそうです。


                          ≪記≫

☆奨学生交流集会 第3回実行委員会
 【日 時】2012年10月20日(土) 13:00~15:00(予定)
     (看護奨学生のヘルスケアゼミは10:00~)

 【会 場】ふれあい会館第1会議室(埼玉協同病院の敷地内)

(担当T・H)


 
   

2012年10月17日水曜日

医学生のつどい第6回実行委員会

 民医連の医療と研修を考える医学生のつどいの第6回実行委員会が10月27日(土)~28日(日)に大阪で開催されます。
 今年8月に「原発と医療・生活」をテーマに行われた医学生のつどいをふりかえるまとめの会議です。
 埼玉からも実行委員の2年生2人が参加予定です。

 今回の学習講演の講師は、何と!衆議院議員の吉井英勝さん!!

 京都大学工学部の原子核工学科出身の原子力の専門家で、原発問題にもっとも詳しい国会議員と言われている方です。昨年3月の東日本大震災・福島第一原発事故のずっと前から、地震・津波の際の電源喪失による過酷事故発生の可能性を指摘し、対策を政府に求めていた議員として知られています。
 今年のつどいのテーマにふさわしい学習ができる講演が今から楽しみです。


 (担当T・H)
 

2012年10月10日水曜日

今年の奨学生交流集会は12月26日(水)~27日(木)です。

 今年の第19回奨学生交流集会は、1226()から27()に開催し、「食の安全」をテーマに学ぶことになりました。

 交流集会は、医学生・歯学生・薬学生・看護学生・リハビリ 系学生など、埼玉民医連・医療生協さいたまの奨学生が12日で学び交流する企画です。昨年の第18回奨学生交流集会は、学生39人と職員・他31人の参加で、「東日本大震災」をテーマに学び、大成功を納めています。 
 
 今年の第19回奨学生交流集会の実行委員会が915日に熊谷生協病院で行われ、看学生9人と医学生1人が参加しました。
この会議では、日程とテーマを決めました。
学生10人が3班に分かれ、テーマ案・理由・企画内容について相談しました。職員も各班に分かれて、学生の話し合いをサポートしました。
各班からプレゼンテーションされた提案を聞き、質疑応答や意見交換をした結果、「食の安全」が選ばれました。

因みに、提案されたテーマ案は以下の通りでした。 
 A班 「子どもの虐待と心のケア」の問題
 B班 「食の安全」の問題 
 C班 「産婦人科・小児科の医師不足」の問題

最後は学生一人ひとりが挙手による投票で選びましたが、B班が6票、C班が4票と僅差で「食の安全」となりました。

テーマを決める実行委員会の話し合いは進行が進まず、毎年苦労しますが、今回は班毎に提案する方法を取ったので、約1時間30分の会議で決めることができました。短い時間でしたが、参加者みんなで協力して話し合い、納得できる選択ができたと思いますヨ!   

 
☆埼玉民医連・医療生協さいたま
   第19回奨学生交流集会  

【日 程】2012年12月26日(水)~27日(木)
【会 場】越谷セミナーガーデン(予定)
【テーマ】食の安全

☆テーマを選んだ理由!
   「食」は生活や健康の基本になるものだが、添加物・アレルギー・放射線など食 の安全 を脅かす問題が数多くある。医療者として正しい知識を身につけ、考えるべき問題について理解を深めたい。組合員・地域住民に行っている活動について知りたい。
  
  ☆こんなことができる!やってみたい! 
  •  栄養士や放射線技師からお話を聞きたい。 
  •   医療生協が地域住民に行っている活動を知たい。
  •   放射能ホットスポット(三郷など)の地域の状況。 
  •   TPP問題とも関連づけられる。  などなど 
(担当T・H)

9月生まれの人、おめでとう【心から】

 遅れての更新ですが。埼玉民医連のランチの話。
 
お見事!

9/20「9月生まれの人をまとめて祝う会」をやりました。

誕生日を忘れていたのがバレてしまう、

苦しいネーミングの会です。

Aさんも前日の仕込みから腕を振るってくれました。

おいしかったです。

なので。この際言わせてください。

K.君・Mさん・Aさん

誕生日おめでとう。 心から。



*埼玉民医連 ランチミーティング

 毎週木曜日 12:00~14:00 埼玉民医連 毛呂山学生センターにてやってます。 




沢内村フィールドワークで増田進先生のお話を聞きました!

増田先生を囲んで
 8月18日(土)から19日(日)に埼玉民医連で「沢内村フィールドワーク(FW)」を取り組みました。
 (8月の話題で恐縮ですが、ぜひ沢内村について知ってほしいのでご紹介します。

 沢内村は、「いのちの山河~日本の青空Ⅱ」(2009年公開)の舞台となった岩手県の村です。2005年に湯田町と合併して「西和賀町」となっています。
 フィールドワーク(FW)の趣旨は、かつては無医村で医療環境の乏しかった村が日本で初の乳幼児死亡率「ゼロ」を達成し、高齢者・乳幼児の医療費無料化を実現するに至った生命行政と保健活動について学ぶことでした。豪雪・貧困・多病」という大きな問題を抱えていた山間の小さな村で、医療と行政が一体となり住民たちを守るために模索を続けた村の取り組みを通し、地域医療とは何かを考えました。
 「沢内村FW」は2010年8月にも行ってたいへん好評だった企画で、今回は「民医連の医療と研修を考える医学生のつどい」が8月16日から18日に岩手県花巻温泉で行われたので、埼玉民医連の奨学生交流合宿も兼ねて企画されました。
 奨学生6人を含む医学生10人と職員4人で旧沢内村を訪れました。

深沢晟雄資料館

 8/18(土)  深沢晟雄(まさお)資料館見学
        夕食交流会
        星空観察

8/19(日)  講演と懇談
         講師 増田進医師(元沢内病院長)
        郷土料理の昼食

 
 初日は、沢内病院の隣にある深沢晟雄資料館に寄りました。
 沢内村の村長だった深沢晟雄(1905~1965)がどのようにして村の行政を改革し医療環境を改善していったのかについて、映像や展示資料、資料館の方のお話を通して学ぶことができました。お話を聴いている中で特に印象に残ったのは、住民たちの命や健康を守るために奔走した深沢村長の情熱や意志が住民に根付き、現在も受け継がれているということでした。
 夜には沢内村出身で盛岡医療生協の副理事長である遠藤寿美子さんも交えた夕食交流会がありました。遠藤さんは、TPP問題などを紹介しながら、住民が政治に参加する際に自分たちで積極的に考え、対話によって民意を形成してゆくというプロセスが大切だとおっしゃっていました。このような姿勢は自分たちの世代も学ぶべきところが多いのではないかと感じました。

お話する増田先生




2日目は今回のフィールドワークのメインでもある増田進医師による講演と懇談がありました。
増田先生は、深沢村長の時代に東北大学から外科医として沢内村に派遣され、その後約40年間にわたって村の医療に携わっていました。先生は沢内村に残ることを決心してから、村に本当に必要な医療とは何かということを村の人々と共に考え、住民のニーズに合わせた医療を提供してこられました。

増田先生の講演を聞いたY大学1年生Kくんの感想を紹介します。
「患者を減らすことが理想」という増田先生の考えは医師という職業上矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、これは患者の健康を優先するという患者本位の医療観がその根底にあってこそのものだと思いました。また先生や沢内村の取り組みを学んで感じたのは、何か理想的で画一的な医療のモデルが存在して、それを当てはめれば良い医療ができるわけではないということでした。やはり各地域の事情にあわせ、それを支える住民を巻き込むような形であるべき医療を模索していくことが重要だということがわかりました。
  今回のフィールドワークでは、医学生同士の交流や沢内村の医療を学ぶことができ、地域医療に対する関心が増したという点でもとても貴重な体験ができたと思います。もちろん沢内の豊かな自然や美味しい郷土料理も忘れられません。」
    
◇◇◇

 埼玉民医連では、「沢内村FW」のような学習企画を毎年行っています。特に、埼玉県内の医療や福祉・介護の問題、地域の実態を知る取り組みを重視して企画する予定です。12月には「第19回奨学生交流集会」で、歯学生・薬学生・看護学生・リハビリ学生と交流する企画も行います。
 興味ある医学生のみなさん、ぜひご参加ください。
 
 最後に、沢内村について知ることができる文献や映画を紹介します。 
日野秀逸著「沢内・生命行政に学ぶ」 2010年 日本生協連医療部会)
太田祖電・増田進・田中トシ・上坪陽共著「沢内村奮戦記~住民の生命を守る村」
1983年 あけび書房)
及川和男著「村長ありき~沢内村 深沢晟雄の生涯」(2008年 れんが書房新社)
映画「いのちの山河~日本の青空Ⅱ~」
2009年 大澤豊監督/宮負秀夫脚本/小室皓充制作・企画)
(担当 K・K)



2012年10月6日土曜日

医学生が原発問題を本気で考えた!

 8月の話題で恐縮ですが… 全日本民医連主催の「第33回民医連の医療と研修を考える医学生のつどい」が8月16日から17日に岩手県の花巻温泉で行われました。医学生181人など全体で433人が参加した「つどい」には、埼玉民医連からも医学生5人と職員など計11人が参加しました。

 今年の「つどい」のテーマは、「原発問題から医療と生活を考える~医学生が本気出して考えてみたらどうなる!?」でした。
 
 1日目は、フォトジャーナリストの森住卓氏が「核に蝕まれた地球」と題した講演を行いました。旧ソ連のセミパラチンスクで行われた核実験による地球規模での汚染実態、東日本大震災直後の
福島第一原発周辺の取材の様子が写真やビデオで紹介されました。SGD(スモールグループディスカッション)では、学生から「無人の街や病院の映像にいたたまれない気持ちになった。放射能汚染によって生活すべてが奪われたということをリアルに感じた」などの感想が出されました。

 2日目は、午前中にシンポジウムが行われました。福島の農業生産者、宮城・坂総合病院の医師、福島・桑野協立病院のソーシャルワーカーが問題提起を行いました。
 午後は分科会企画が行われ、埼玉から参加した2年生が大活躍。C大学Mさんが「ここにもあった被爆者健診」という分科会で報告し、S大学Kさんも「被ばくと医療~過去に学び、今を知り、そして未来へ」という分科会で報告をしました。「浜岡原発をとりまく現状と市民の意識」分科会に参加したJ大学1年のYくんは「浜岡で事故があったら、数10分で埼玉も汚染されると知って、自分と無関係でないと実感できた」と、感想を述べています。

 3日目は、班ごとのSGDで今回の学びを深め合いました。

 ご承知のように、民医連は「原発ゼロ」の社会の実現をめざしており、福島でも放射能汚染について学習・相談会を開くなどの活動をすすめています。
 今回の「つどい」では、原発の是非について様々な意見の違いはあっても、事故によって起こされた福島県民の生活や健康の実態を直視し、生命と健康を守る医師・医療従事者はどんな立場や役割を果たすべきか!?真剣に考え・話し合うことができました。実行委員会の学生が提案した 「医学生も、一人の国民・人間として、自ら情報を集め・考え・判断すること、そして行動することが大切」というメッセージは、多くの参加者の共感を育むものでした。

 「つどい」に初めて参加した1年生で、J医大Hさんは「いろいろな大学の知り合いができた。来年も参加したい。」と、G大学Sさんは「埼玉出身の学生と初めて交流できて良かった。もっと埼玉出身者で一緒に学んだり、フィールドワークしたい。」と感想を述べています。
 
 埼玉民医連では、埼玉に関わる医学生のみなさんとの学びや体験の場をもっと増やしていきたいと思います。12月には奨学生交流集会を予定しています。奨学生はもちろんですが、奨学生でない学生さんでも興味ある取り組みにはぜひご参加ください。                               (担当TH)

2012年9月8日土曜日

第19回奨学生交流集会のご案内①

 
 毎年、埼玉民医連・医療生協さいたまの奨学生が集う「奨学生交流集会」が今年で19回目を迎えます。交流会では、医師・歯科医師・看護師・薬剤師・リハビリ技師を目指す学生たちが、埼玉民医連で将来共に働く仲間として学習と交流を行ってきました。

昨年12/26.27に行われた第18回の様子
学生39名職員31名で、震災をテーマに、現地で救急医療に
携わった医師や被災地の方をお招きして学習しました。
  今年も学生と職員による実行委員会を行って準備を始めます。実行委員会は、看護奨学生のみなさんの集う「ヘルスケアゼミ」にあわせて開催します。
 奨学生なら誰でも参加できるので、ぜひご参加ください。

     【9月の実行委員会のご案内】
  
【日時】2012年 9月15日(土)  13:00~15:00(予定)

【会場】熊谷生協病院  

【主な内容】   奨学生交流集会の紹介、日程、会場の確定。 テーマ、内容の検討。
      
           看護学生のヘルスケアゼミ(10:00~12:30)
           ・熊谷生協病院の紹介・施設見学
           ・看護師国試対策講座 (講師:新井聖子医師・神尾看護師)
          
         お問い合わせは・・・本部医師・医学生センター
         TEL 048-296-9141  E-mail  gakusei@mcp-saitama.or.jp

         本部医師・医学生センター H・T

2012年9月7日金曜日

9/6(木) ランチミーティング再開しました。

9/6(木) 埼玉医大のすぐ目の前にある埼玉民医連学生センターでのランチが再開しました。

試験で頭がいっぱいになっている医学生さんをみて、「せめてお腹もいっぱいにしてあげたい」と思ったのかは定かではありませんが、毎回、管理栄養士の資格をもつA・Nさんが腕をふるってくれます。もしお時間ありましたら、一度のぞきに来てみて下さい。


埼玉民医連 学生センターランチミーティング

毎週木曜日 12:00~14:00


この日、ブログの更新の為、「絶対、写真撮ってから食べよう」と思って臨んだのですが、1月ぶりに来た学生さんの顔を見た途端、「さあさあ 座って座って」となり、「とにかく食べよう食べよう」となって、結果写真を撮ることを怠りました。

ちなみにこの日は、 そうめんと季節の野菜の天ぷらでした。 ごちそうさんです。 
                                       医師・医学生センターA・A

ちなみにこちら、以前A・Nさんのいない時に、同僚と背のびをして作ったビーフシチューです。
見かけはまあまあですが、肝心のお味は、今でも笑い話として受け継がれています。